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けいちゃんのフラガール日記・05「オケイとテル外出禁止!」

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ぼた山の前のけいちゃんたち(保養所のそば)

 

 常磐音楽舞踊学院に入った娘さんは18人。けいちゃんは高校を中退して入学しましたが試験の時高3卒業見込みだと高卒で入学も有りかな、と思っていると中卒のコも何人かいたよとけいちゃん。今では当たり前のように高校行くけど当時としては高校に行かないのはわりと普通のことで、長屋で高校行ってないコは随分いたよ。一度だけその中の一人に誘われて炭鉱の長屋に連れてってもらったことあるけどホントに時代劇に出てくるような屋根がつながってて世帯ごとに壁で仕切られた家だったよ。

 ほとんど全員ダンス初心者でしたが一人豊田恵美子さんだけはすでにバレエ教室に通っていて特別扱いでいきなり助手になっちゃったそうです。学院の応募資格には満十九歳未満と書いてありましたが長屋のコはみんな推薦入学だからも少し上の人もいたかもしれません。とにかくオープンまでは18人全員一人も欠けることはありませんでした。

 さて、一番に仲良しになったテルは都会的でファッションも洗練されていました。ハワイアンセンターのある湯本とくらべるとけいちゃんの地元福島市はかなり都会でしたがさすが東京からきたテルはもっとあか抜けていました。マンボズボン(細身のパンツ、今のコはサブリナパンツと言ってる)穿いて、その頃はショートカットの髪(ショーが始まったら髪は長くなくちゃダメだけどまだ学院に入ったばかりだったから)のてっぺんを逆立てるというかふくらませて、そんなヘアースタイルからメイクからファッションからなんだか違ってたね。男物でいうと「VAN」とか「JUN」とかのお洒落ブランドが出始めた頃で、コーヒー袋に荷物入れてるから「あんた、これ米袋じゃん。」「今これ流行ってんのよ。」

 前にお話ししたように日曜日はレッスンはお休み、長屋のコ達や近場に家がある人は実家に帰り寮にはいつもけいちゃんとテル。ごはん食べてゴロゴロして夕方近くなるとどちらともなく「喫茶店行こか」「行くべ行くべ」ということで山を下ります。何軒もあるわけじゃないので大体「いこい」でジンフィズ飲んだりタバコ吸ったりして「面(メン)割れてんだよフラの娘だって。」ちなみに「最初に吸ったのが『泉』だったかな?短大卒(あれ、短大卒だと幾つになるんだ?たしか応募資格は十九歳未満だったはずだが。それにこのコは長屋推薦組じゃないし)のコの部屋で一本もらって吸ったら天井がグルグルって回ったよ。」

 喫茶店に行ったら行ったで色々と話はつきないもので門限の9時が迫ってきます。「あっ、こんな時間だ帰らなきゃ。」あわててタクシー捕まえて寮まで飛ばしてもらったよ。途中の踏切でカンカンカンと鳴ってると「アッ、やべえ!」遮断機が下りちゃうとアウト。寮の前で(寮父)桐原のおじさんが待ってて「おめーらどご行ってたんだ、また『いこい』だべ。はい、オケイとテル外出禁止。」次の日曜日外出禁止にされちゃった。

 これもテルと2人でダンスホールに行った時の話。なんせ毎日退屈で欲求不満、寮生活だから世間に出たいじゃん。「平(たいら、近くの街です)のダンスホールでも行こか。」「行くべ行くべ。」すんなり話が決まりダンスホールで機嫌よくツイストなんか踊ってると後ろに桐原のおじさんがいて「どうせお前らの来るとここの辺だべ。」バン(車の)で連れ戻されました。「あ、この時外出禁止になってて抜け出して踊りに行ったんだよ。だから見つかって連れ戻されたんだよ。それでまた外出禁止になってやんの。」(けいちゃん談)

 バンは車体に「常磐ハワイアンセンター」と大書してあって自家用車になったり営業車になったり、東京から来る先生方の送り迎えのほか、スカウトにも使っていました。たとえばけいちゃんの知り合いの家にちょうど年頃の娘とかいると「おけい、乗れ!」で発進、「この車はスピードも出るしブレーキもすごく良くきくんだ。」といった矢先に前の車にガーン!「おじさん、だめじゃーん。」

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けいちゃんのフラガール日記・04「常磐音楽舞踊学院の寮へ」

ベニータ常磐フラ・09

 デビュー後の一枚。本文の数年後です。

 

 寮は炭鉱の保養所をそのまま利用したもの。石炭が「黒いダイヤ」ともてはやされ炭鉱が潤っていた頃に山の2ヶ所に建てられたそうで、けいちゃんたちは中腹の和風の建物に住み、東京から通ってきた佐竹先生早川先生香取先生並びに楽団指導の先生たちはもっと上の方の洒落た洋館を宿泊所にしました。けいちゃんらダンサーの卵たちは4人部屋、けいちゃんの部屋は町田から来た「テル(旧姓萱野テル子さん)」と長屋の姉妹との4人。入学(本当は常磐音楽舞踊学院なのだから「入院」が正しいのだろうが変だ。)した生徒はほとんど長屋の娘で、遠くから”浜通り”の湯本にある常磐ハワイアンセンターに来たのは”中通り”福島市から来たけいちゃんと町田のテル、小名浜から一人と、もう一人はどこだっけ?の4人だけだった。話は変わるけど、このころ私も小名浜行ったけど小名浜は港町で(今もだよ)トラックが海産物載せて走ってて走った後にはアサリがたくさんこぼれてたよ。小名浜の話おしまい。

 (けいちゃん談)わざわざ遠くから来ただけあって私たちは踊りが好きだったんだけど、長屋から来たコたちはみんながみんな好きで来たわけではなかったようだよ。「フラダンス踊らせるからお前んとこの娘入れろよ」と会社から言われた親に言い含められて泣く泣く入った感じのコもいたみたいだったよ。私は一日中踊りを踊れるからうれしかったけどね。

 学院生は月曜から土曜までレッスン、日曜日は一日お休み。この日は外出自由なので地元の長屋のコたちは山を降りれば実家があるのでみんなおうちに帰っちゃった。私とテルは行くとこなかったから寮に残ってたの。(ハワイアンセンターや寮のある”湯本“と福島市は同じ県内だが湯本から福島に行くには常磐線で郡山まで行ってそこから東北本線に乗り換えて福島駅に行かなくちゃいけないので3時間はかかる。東京に行く方が早く着きます。)

 だからテルとはすぐ仲良しになったよ、自然に。

 

 

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